Hotaruのこだわり・その⓪ ~あえて手間暇をかけて~

甘夏マーマレード『Hotaru』の製造は利用者さんのできる仕事を増やしたいという思いからスタートしました。

マーマレードに限らず、何事もできるだけ手間を省いた効率的な方法が好まれると思いますが、当作業所にとっては全てが逆になります。

作業が増えるほど、手間がかかるほど、利用者さんのお仕事が増えるので、こちらとしては都合がよいのです。

これが通常の企業の事業とは大きく違う点かと思いますし、我々のような障がい者施設の強みでもあるかと考えています。

もちろんコストのことを全く考えないわけではありませんが、コストの縛りの少ない自由な発想でHotaruのレシピは考えられました。

それにより、他にはないウィンクルだけのマーマレードが出来上がったのです。

手間暇をとことんかけて作るHotaruは甘夏の濃厚な味わいと爽やかな香り、滑らかな舌触りが自慢の一品となりました。

 

 

Hotaruのこだわり・その① ~国産・ノーワックス~

甘夏に限らず、柑橘類は出荷の過程でワックス処理をされることがあります。(特に外国産)

鮮度の保持や見た目の美しさ、防腐を目的とされることがあるようです。

使用される物質の中には発ガン性を指摘されているものもあります。

HOTARU』に使用している甘夏は国産でノーワックスのものです。

皮まで安心して食べられますので、マーマレードに最適です。

Hotaruのこだわり・その➁ ~添加物無使用~

Hotaru』には増粘剤や防腐剤などの添加物を一切使っていません。

甘夏の種を煮出して抽出した天然のペクチンを加えることでマーマレードにとろみを出しています。

増粘剤を使えば、煮込む時間を短縮し、コストを抑えることができますが、安全・安心なマーマレードを目指し、添加物無使用にこだわって製造しています。

また、増粘剤やゲル化剤を使用するとゼリーのような仕上がりになってしまい、マーマレード本来の味わいを楽しめません。

Hotaruは防腐剤未使用ですが、ブリックス糖度で50度以上ありますので、未開封であれば1年以上の保存が可能とされます。

(開封後は冷蔵にて保存し、なるべく早めにおめしあがりください。)

Hotaruの爽やかな香りは作り立てが一番強いように感じますので、消費期限にかかわらず、早めに召し上がっていただくのがおすすめです。

Hotaruのこだわり・その➂ ~身も皮もたっぷり~

Hotaruの材料は甘夏と砂糖、だけです。

実際に見ていただければわかるかと思いますが、市販のものより身がたっぷりです。

皮は利用者さん達が細く刻んだものを圧力鍋で煮ることで柔らかくします。さらに、水でさらし、しっかり水気を切り、皮の苦さを抜いています。

こうすることで、皮が多く入っていても柔らかで苦すぎないマーマレードになります。

また、身は利用者さん達が一つ一つ房から取り除いています。

それをミキサーにかけてから煮込むことで、甘夏の味が濃厚で、かつ舌触りは滑らかなマーマレードに仕上がりました。

房ごとミキサーにかけると雑味が出てしまいますし、滑らかも損なわれてしまいますので、面倒でも一つ一つ身を剥くことが重要でした。

Hotaruのこだわり・その④ ~小ロット生産で丁寧に~

ロットとは一回当たりの製造量のことです。

Hotaru』は毎回約4キロずつ作っています。瓶にすると16~17個です。

実際にはもっとたくさん作ることができると思いますが、大量に作ると仕上がりにムラができる恐れがあります。

無理のない量を丁寧に作ることで、高い品質を保てるよう心掛けています。

たくさん作りたい場合は回数をひたすら増やして対応しています。

Hotaruのこだわり・その⑤~銅鍋仕上げ~

Hotaruの最終工程、煮詰める作業には銅鍋を用いています。

合羽橋道具街で購入した銅鍋で、直径30㎝ほど。

業務用というよりは家庭用のサイズですね。

アクを丁寧に取り除きながら、45分間じっくりと煮詰めます。

焦げないように付きっきりでの作業です。

銅は熱伝導率が高いため、均一にムラなく煮詰めることができます。

また、独特の照りが出ますので、美味しそうに仕上がります。

徐々に飴色に変化していくマーマレードを見ながら作業していると、45分間はあっという間に過ぎます。

 

手間暇を惜しまず作り上げたマーマレードには愛着がわきます。